オープン2シーター対決!ホンダS2000と986ボクスター、走りが楽しいのはどっち?
投稿日: 2025年9月21日
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投稿者: yasui

1990年代後半から2000年代前半にかけて登場した「ホンダ S2000」と「ポルシェ 986ボクスター」。どちらもオープン2シーターとして世界中で高い評価を受け、今もなお熱心なファンに支持されています。中古市場ではどちらも手の届く価格帯から探せるため「結局、走って楽しいのはどちらなのか?」と比較されることが多いモデルです。本記事では両者の走行性能やキャラクターの違いを整理し、ドライバーの視点から徹底検証します。
1. エンジンとサウンドの魅力

- ホンダ S2000 2.0L直列4気筒VTECエンジン(F20C)は、9,000回転まで吹け上がる高回転型。最高出力250ps前後を絞り出し、NAならではのレスポンスと官能的なサウンドが特徴。「アクセルを踏み切る快感」を求めるドライバーを強烈に魅了します。
- 986ボクスター 2.5L/2.7L/3.2Lのフラット6を搭載。中低速からトルクが厚く、加速のスムーズさはS2000とは対照的。独特のフラット6サウンドはポルシェならではで、回す楽しさと同時に余裕ある走りを味わえます。
👉 高回転の刺激ならS2000、全域でバランスの取れたフィールならボクスターです。
2. 駆動方式とハンドリング

- S2000(FR) フロントエンジン+後輪駆動の伝統的レイアウト。50:50の理想的な重量配分を実現し、リニアで扱いやすいコントロール性を持ちます。ただし限界域では挙動がシビアで、腕を試される車でもあります。
- 986ボクスター(MR) ミッドシップレイアウトにより旋回性能は抜群。ステアリングレスポンスの速さ、荷重移動に対する自然な反応はS2000を上回る部分。サーキットやワインディングで「走りの次元の高さ」を実感できるのがボクスターの強みです。
3. トランスミッションと操作感

- S2000 6速MTの操作フィールは世界屈指。ショートストロークでカチッと決まるシフトは、運転する喜びをダイレクトに味わえます。
- 986ボクスター MTも用意されていますが、ストロークはS2000ほど小気味よくはありません。その代わり、全体のバランスやポルシェらしい精度感に満ちており、長時間のドライブでも疲れにくいのが特徴です。
4. 実用性と快適性

- S2000 荷室は狭く、快適性は最小限。完全に「走りに特化したマシン」であり、趣味性の高さが際立ちます。
- 986ボクスター 前後トランクを備え、オープン2シーターとしては優れた実用性を持ちます。街乗りから旅行まで幅広く対応でき、日常性と趣味性を両立しています。
5. 維持費と中古相場
- S2000 国産ゆえに維持費は比較的安価。ただし生産終了から長いため、部品供給はやや不安定化してきています。中古相場は近年高騰し、状態の良い個体は400万円超も珍しくありません。
- 986ボクスター 中古市場では100〜200万円台で入手可能。ただし重課税による自動車税や整備費は国産より高額。IMSベアリング対策など定番トラブルへの備えも必要です。
✅ まとめ
- 刺激を求めるなら S2000 9,000回転まで回るVTEC、カチッと決まるシフトフィールは唯一無二。腕に自信のあるドライバーにおすすめ。
- バランスを求めるなら 986ボクスター MRレイアウトの安定感とフラット6の余裕ある加速。走行性能と実用性を兼ね備えた「毎日乗れるポルシェ」。
どちらもオープン2シーターの名車ですが、性格は正反対。走りを極限まで楽しむならS2000、幅広いシーンでポルシェの魅力を味わうならボクスターがベストです。